“屋上に寝そべって 月と話をしてた
もうすぐ良く見えるよ 夕暮れに囁いた
君に聞きたいことがひとつあるけど良いかい?
今も彼女が好きだ ねぇ君はどう思う?
”
告白して、今まで通りが良いっていわれて
家まで送るというのを断って歩く
まったく、しょうのない男、なんでこんなやつ、好きでいるのかなんかわかんない
でも、大事。
付き合いが長過ぎたせいで、もうなんか、切り離せなくなってる
これが本当の腐れ縁
でも聞いてみたかった
じゃなくて言いたかった。
あたしだって今まで通りで悪いわけじゃなかった
でも、例えば、やつに彼女ができて、それを聞いても
一緒にこうして会うことなんか無理だな
ちりちりと焦げる胸の奥、気付いた執着
・・・・やつは全然そんなことないようだけど。
否、考えてみたことだってないんだろう
だから、あたしに彼氏ができたって、おんなじ態度で会えるの?と
聞いてみたくもなる
でも多分知ってる、変わりながら関わっていく仲もある
ただ、この持て余した気持ちの埋め場がないんですけど。
あたしの心狭すぎて、おいておく場所なんか無いんだけど。
消化不良はカンベンだっつの。
幸い明日から忙しいから、またそれも紛れていく
君にこんな話したって迷惑だった?
空でキラキラ月が笑う。ねえ本当に欲しいものは何?
寄り添って、ふっと肩の力を抜ける場所。
ねえだって、気ままに暮らす猫だって、安住する場が無いと生きていけないってそう思わない?
昼には緊の瞳、夜には銀の瞳、きらめかせて黒い肢体の猫がゆく