右手 by ELLEGARDEN

“誰が良いだとか 誰が悪いとか興味すらないよ 争いの訳や 勝利の行方
僕が知りたいのは そんな大それたことじゃなくて
僕らの両手はどこまでのばせば 誰かに触れるかって それだけ
運が良いだとか 僕が悪いとか 言うつもりもないよ この星の未来 生きていく意味
僕が知りたいのは そんな大それたことじゃなくて そんなありふれたことでもなくて
僕らの両手はどこまでのばせば 誰かに触れるかって ねえ きっと
僕らの右手はどこまであげれば誰かに見えるかって それだけ”

小さなあたしの小さな手。

あれもこれもほしがって、あれもこれもとりこぼして
それでも何かに触れていたくって、痛たくって
小さくて弱くてすぐにくじけて、でもまた手をのばす
いろんな人に助けられて支えられて、叱られて励まされて
ようやくなんとかやってきて、なんとかかんとかやっていく
小さな手を言い訳にして、まだ何も返せませんって手を振って
何かちょうだいと差し出して、恥ずかしくなって引っ込める
そんなことの繰り返し、繰り返し

それでもこの小さな手があたしの誇り
小さいながら、弱いながらにちょっとずつ、すこしずつ
ここまでやってきたことがあたしの誇り

小さな手にはひとつだけ手放さないものがあって
それは可能性とかそういうもの
いつか何かを掴むための、まだ小さくて弱い手があたしの一番大切なもの
自分がしてもらったように
いつか誰かを支えられるかも知れない
差し伸べられるかも知れない
まだ分らないけど、分らないから良い
未来は掴むためにあるってことでしょう?

だからまだすっと知らなくたっていい
どこまでのばせば何かをつかめるのか
どこまでのばせるかの限界とか
そういうのはずっと知らないままでいい
きっと何か掴めるよねって
不安になっても
またあたしは手をのばす、あたしにそれができるかぎり
ずっとずっと探し続ける

可能性を持っている小さな手、弱いちっぽけなあたし

それでもいいよ、ね?


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