No. 10 十日月

月の出るのがだいぶ遅くなって来た
満月が近い
そう思って微笑む自分がいる

今日は旧暦の10月10日
東日本では
田の神が山に帰ると言うことでお祭りをするそうな

そう言えば
ここへ来て祭りと言うものにあまり触れなくなった
いや
ここへ来たからではなくて
もう 地区の祭りだと騒ぐことが
あまり無かったかも知れない

なくなってから気付く
はしゃいでいた自分に
あのころは 毎日楽しかった気がする
些細なことに思い悩むことも
無かった

本当に無かった?

過去の思いでは綺麗なものだから
そう思うのかも知れない

月を見上げている
その自分はあんまり変わってない気がする