今宵は十五夜、しかし月は丸く無い...
No. 11 十五夜
旧暦の日付けでは 今日は十月十五日
間違い無く十五夜 つまり満月の夜のはず
なのに 夜空の月は待ち宵の月、つまり
満月の一日手前の月
まあ気にしないでいこう
よくよく考えれば あり得ないことでは無い
月の満ち欠けの周期は約29.5日半端分のせいで
きっとこんなことが起きるのだろうから
ほらほら 納得しようがしまいが
月はこんなに輝いていて
仕方ないほど綺麗なんだからさ
そんな月の下にいて
こ難しいことを 考える方が馬鹿らしいだろう?
月は どことなく不健康な美しさがあるような気がする
綺麗 だけど危険
そんなような どこか 不安になるような美しさ
白居易の歌に
『月明に対して往時を思うなかれ。
君の顔色を損じ君の年を減ぜん』
と言うものがあると言う
そして世界の各地にも
月をまともに長いこと見たり
月光にさらされながら眠る
そういうことが良く無いと言う言い伝えがあると言う
日本でも月は冥界を支配する神と言われた
とか そんなところを見るに
月をたたえ 好ましく月を眺めながらも
どこかに畏怖の念があるように思えてくる
しかし今は
夜にだって光が溢れているし
そんなふうに思うことも無いのかな